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第3回:資金調達

科目概要
『戦略的起業論』は、いわゆる理論のみでは学ぶことができない「起業への第一歩」を踏み出すためのマインド醸成を目的とした科目です。

起業家12人を通して見えてくる「起業家が陥りやすい失敗」をどの様に戦略的に解決していくのか。その糸口をBBTを大学院の修了生の方と一緒に見ていきましょう。

科目名 戦略的起業論
担当教授 大前 創希 教授
執筆担当 村西 重厚さん 2015年MBA取得
第3回(全6回) 資金調達
作成 2017/5/31

創業期の資金調達は社長の任務

経営の重要な仕事として、「資金調達」があります。

大手の会社では財務責任者、財務担当部門が存在するため、社長が直接業務に携わることはあまりないでしょう。しかし創業時のベンチャー企業は多くの場合、社長自ら資金調達をしなければいけません。

『戦略的起業論』では、創業時にどのように資金を準備したのか、また成長する上でどのように資金調達したのか、の具体的な事例について学ぶことができます。

設立時の資金調達

会社設立時、登記する時点では、1人ではじめる場合は手持ちの貯金を当てたり、身近な人から資金を出してもらうケースが多いです。また、仲間同士で資金も持ち寄るケースもあるようです。

仲間に限らず複数で出資して事業を始める場合は、その後の事業の進捗状況によってはお互いの利害が衝突する可能性があり、注意が必要です。

成長期の資金調達

事業拡大のフェーズに入ると、手元の資金だけでは足りなくなることがあります。

最初から安定的な売上があれば、外部資金を入れずに事業拡大をすることが可能です。

しかし例えば、ユーザーへの課金無しでサービスを開始し、集めたユーザーを活用して広告収益を狙うようなビジネスモデルの場合、初期段階で資金はどんどん流出するだけです。

そういった場面で、外部から資金を調達しなければならない局面が出てきます。

講義の中では、様々な形での調達体験を学ぶことができます。

まず調達方法として、公的資金、融資、投資の3種類を簡単に説明します。

公的資金

公的に起業を支援するさまざまな補助金や助成金などの制度があります。
条件や地域性などがあるので、日頃からどのような制度があるのか確認しておくのも必要でしょう。『戦略的起業論』でも、創業時に制度を活用した事例を学ぶことができます。

融資

融資とは平たく言うと、銀行などの金融機関から借金をすることです。
銀行から融資を受けるには、担保となる資産や、安定した売上が必要になります。
しかし創業時期のベンチャー企業は、担保になりうる資産や売上が充分で無い事が多く、融資を受けることが難しいこともあるでしょう。

投資

投資家に自社の株を譲渡し、外部資本を入れる手段が「投資」です。
融資と異なり、返す義務の無いお金ですが、将来会社の価値を上げ、投資家に大きなリターンをもたらす前提での契約となります。また会社の株を一定の割合で譲り渡すことになるので、その比率によっては経営に影響を及ぼす事もあります。

創業間もないベンチャー企業の資金調達の手段としては、自分の事業計画を元に投資を受けるケースが多いです。次に投資について、もう少し詳しくご説明します。

投資の具体的なケース

投資の「出し手」の分類として、エンジェル投資家、ベンチャーキャピタル(VC)、事業会社の3種類をご紹介します。

個人投資家

その名の通り、個人で投資活動を行っている方々です。
事業で成功し資産を持っている個人が、共感できる事業に、投資をする形が多いです。それほど大きくない金額規模の投資が一般的です。

ベンチャーキャピタル

いわゆる「投資会社」であり、将来のIPO(株式公開)やバイアウトでの売却益を目的に投資する専門機関です。規模の大きなところでは数億円の調達をすることも可能です。

事業会社

金融機関ではなく、事業会社がシナジーを狙って投資するケースもあります。
事業会社は、将来の売却益ではなく、本業とのシナジーを鑑みて判断するため、明確なリターンが見えていなくても出資を受けることができる場合もあります。一方で、利害関係により事業に制約が発生する場合もあります。こちらも億単位で調達するケースがあります。

講義では投資を受けるまでのプロセスに加えて、調達後の出資者との関係性なども学ぶことができます。

資本政策は不可逆

資金調達の方針を設定することを「資本政策」と呼びます。

今回は詳細な説明は省きますが、資本政策は一度決めて前に進めると、引き返すことが難しくなります。これを「資本政策の不可逆性」と呼びます。そのため慎重な判断が求められます。

会社がある程度の規模になると、財務責任者をおくようになりますが、初期段階では多くの場合、創業者が調達をすることになります。調達に関しては、「不可逆性」を念頭に置きながら、仕組み制度だけではなく、実際の活用例や注意点を知り、選択肢を多く用意しておくことが重要です。

次回は「周囲の説得と失敗例」について取り上げます。

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