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第3回:Economies of Scale ~スケールメリットで本業に集中!~

科目概要
『イノベーション』は、収益減やマーケットシェア低下をはじめ、事業計画のマンネリ化、業界全体の縮小といった難問に遭遇したとき、どのようなメソッドを武器に限界を突破していったらいいのかという思考方法を「11の発想法」に整理し、教授する講座です。

『イノベーション <基礎編> 』に続き、それをどう日々の実務で活用していくかという実践方法を、BBT大学院の修了生の方にわかりやすく解説していただきます!

科目名 イノベーション<実践編>
担当教授 大前 研一 教授
執筆担当 丸山昌宏さん 2015年MBA取得
第3回(全8回) Economies of Scale ~スケールメリットで本業に集中!~
作成 2016/1/20

Economies of Scale (以下、EOS略)とは、規模の経済です。例えば、工場でたくさんモノを作れば作れるほど1個あたりの単価が安くなり、競争力が強くなります。従来の製造業界では、当たり前にとられてきた手法です。

アウトソーシングはEOSの代表例!

総務・人事・経理・ITなどの間接業務を外部委託 (アウトソース)するサービスがあります。これをBPO (ビジネスプロセスアウトソーシング)と言います。

ITの代表例では、IBMやHP、富士通、日立などが顧客の間接業務をすべて外部委託してもらい、重複する業務やシステムを集約化しつつ、コスト削減を行っています。

また、開発/設計・調達・製造・物流・販売/サービスなど、自社利益に直接つながる業務においても外部委託している業態もあります。

代表的な企業では、台湾の鴻海精密工業 (以下、鴻海)です。アップルのiPhoneはすでに累計10億台以上出荷されていますが、それを支えているのは約100万人の従業員がいる鴻海です。アップルがiPhoneのコンセプト、デザイン、機能の仕様を決定、iPhoneの生産に関しては鴻海が引き受けます。

つまり、餅屋は餅屋に任せることで、アップルは本業であるマーケティングに集中でき、鴻海は生産効率を向上し、安価に商品を提供できます。

ネットやマルチブランドによるEOS!

さて、他のEOSはどんなものがあるでしょうか。ネットやマルチブランドを利用したEOS事例を紹介します。

ネット活用によるEOS

Airbnbは、個人の空き部屋や別荘などを活用し、世界中のユーザへ200万以上の宿泊施設を提供しています。

また、Amazonクラウド「Amazon Web Services(AWS)」は、業界2位以下の合計に対し、10倍の規模*で利用されていますが、それまでに40回以上の値下げをし、IaaS市場を圧倒的にリードするまでに至っています。

ネットの普及により、リアルタイムに世界中の情報やサービスを集約してプラットフォームを提供することで一気にグローバル展開しています。

マルチブランド展開によるEOS

なか卯、はま寿司、すき家、華屋与平衛には、一度は足を運んだことがあるのではないでしょうか。

さて、ここで問題です。これらのお店の親会社はご存知でしょうか。

正解は、すべてゼンショーホールディングスです。すき家から始まり、事業の多角化、マルチブランド化、買収などを推し進め、今では国内トップの外食売上を記録。間接業務をホールディングスで一括管理を行うことで、本業に集中しています。これらにより、共同仕入れによるコスト削減と人材の最適化を図り、規模を拡大させているのです。

今後、着目すべきEOSを活用した業界とは!

空きリソースを活用した新しいシェアリングサービスが多分野に出てきています。

例えば、タクシー業界では空いている個人の自家用車をタクシー代わりに配車するUber、リフォーム業界では空いている住宅リフォーム専門業者をコミュニティサイトで紹介するHouzz、システム開発業界では空いているエンジニアを利用するUpWork、印刷業界では空いている印刷機を利用するラクスルなどです。

これらは、自ら資産をもたず、空きリソースをマッチングさせることで、急速にユーザを増やしています。

あなたの業界が成熟した市場であれば、こういった空きリソースを有効活用するという発想もヒントになるのではないでしょうか。

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