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第3回:マネジメント会計の基礎編 ~マネジメント会計とは!?

科目概要
ビジネスにおける基本言語である会計(アカウンティング)。
経営者やマネジャーにとって、会計に関する知識とセンスは必要不可欠なものだとよく言われますが、そもそも会計とはどのようなものかを基礎から学び、経営分析や財務コントロールなどマネジメント会計までを広く網羅するのがこの科目です。

一方で財務の担当部門でない場合、馴染みがあまりなく、苦手意識を持つ人が多いのもこのアカウンティングという科目の特徴かもしれません。

そんな科目のエッセンスを、自身がアカウンティングのエキスパート・公認会計士であり、MBAホルダーでもあるBBT大学院の修了生の方に、わかりやすく解説していただきます。

科目名 アカウンティング
担当教授 櫻庭 周平 教授
執筆担当 樋口 洋介さん 2013年MBA取得
第3回(全5回) マネジメント会計の基礎編 ~マネジメント会計とは!?
作成 2014/10/1

マネジメント会計の基礎編

今回はマネジメント会計の基礎編について解説します。マネジメント会計の目的、マネジメント会計の変遷、マネジメント会計の区分、マネジメント会計の本質の4つの構成で理解を進めていきましょう。

マネジメント会計の目的

財務会計が「経営者が株主に対して業績を報告すること」を目的にしているのに対し、マネジメント会計は「経営者が、経営するために役立つ情報を入手すること」を目的にしています。

それ故に前者は「過去」を重視しますが、後者は「将来」にどうやって活かすか(=いかに売上・利益を増やせるか、資産を効率的に活用できるか)を重視するのです。

マネジメント会計では、財務会計の数字を加工して使用します。しかしそれだけでは情報不足ですので、より詳細な財務情報や物量情報等を把握する仕組みづくりが必要となります。

マネジメント会計の変遷

マネジメント会計は「経営管理の方法論」の発展に合わせて進化・変遷を遂げています。経営は「意思決定→計画→組織化→統制」という流れで捉えることができます。

当初のマネジメント会計は継続的反復的な「計画と統制」を支援する役割を担っていました。例えば「標準と実績を比較すること」で、予算の編成と統制(実績との差異分析)があげられます。

その後、臨時受注可否の判断、売上品構成割合の判断、製品価格決定といった「日常的意思決定」を支援する役割や、設備投資等の「臨時的意思決定」を支援する役割も担うようになります。
「計画と統制」の支援も、利益計画のためのCVP分析(*1)や事業部の業績測定のためのROI(*2)、EVA(*3)導入など、様々な視点での「業績管理、問題発見機能」が志向され、深化が進みます。

さらに、価値連鎖分析(*4)や戦略的ポジショニング分析(*5)など「経営戦略」そのものを支援する役割も与えられて行きます。

古いものは陳腐化して役立たないという性質のものではなく、対象となる領域が広がっているのです。

マネジメント会計の区分

当講座では以下のように3つに区分し、理解を深めていきます。

1)伝統的なマネジメント会計(管理会計)
   ・経営計画・経営統制のための会計
2)展開期のマネジメント会計(管理会計)
   ・問題発見会計
   ・業績管理会計
   ・意思決定会計
3)現代のマネジメント会計(戦略会計)
   ・経営戦略の策定・遂行のための会計

マネジメント会計の本質

CVP分析やEVA、戦略的ポジショニング分析などの用語は耳慣れない方もいらっしゃると思います。

しかしここまで読み進めていただいた方は、マネジメント会計が「いわゆる経理部門の中の話」ではなく、資金の調達、研究開発、マーケティング、製品開発、購買、製造、物流、販売といった企業のあらゆる活動と密接な関連性があること、さらには経営にとって重要な役割を担っていることをイメージいただけたのではないかと思います。

次回は「マネジメント会計の基本編」として展開期のマネジメント会計を解説します。

◆◆用語解説◆◆

*1 CVP分析
損益分岐点分析。費用と製品の販売量の均衡点を探し、どのくらい販売すれば利益が出始めるかを求める。

*2 ROI
投下資本利益率。投下した資本に対して得られた利益の割合を示す。

*3 EVA
投下した資本に対して、一定期間にどれくらいの付加価値を生み出したかを把握する指標。

*4 価値連鎖分析
企業活動を機能ごとに分解し、それぞれの機能でどのような付加価値とコストが出ているかをとらえ、事業の効率化や競争力の強化を目指す経営手法のための分析。

*5 戦略的ポジショニング分析
持続的に競争優位を確保するために、コスト・リーダーシップ戦略、差別化戦略または集中戦略のうち、どの戦略を採用すべきかを決めるための分析。

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