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第2回:財務会計の基本編 ~マネジメント会計理解の下地をつくる!

科目概要
ビジネスにおける基本言語である会計(アカウンティング)。
経営者やマネジャーにとって、会計に関する知識とセンスは必要不可欠なものだとよく言われますが、そもそも会計とはどのようなものかを基礎から学び、経営分析や財務コントロールなどマネジメント会計までを広く網羅するのがこの科目です。

一方で財務の担当部門でない場合、馴染みがあまりなく、苦手意識を持つ人が多いのもこのアカウンティングという科目の特徴かもしれません。

そんな科目のエッセンスを、自身がアカウンティングのエキスパート・公認会計士であり、MBAホルダーでもあるBBT大学院の修了生の方に、わかりやすく解説していただきます。

科目名 アカウンティング
担当教授 櫻庭 周平 教授
執筆担当 樋口 洋介さん 2013年MBA取得
第2回(全5回) 財務会計の基本編 ~マネジメント会計理解の下地をつくる!
作成 2014/9/24

財務会計の基本編

今回は財務会計の基本について解説します。当講座では「経営に役に立つ会計=マネジメント会計」を身につけることが目的ですが、その前提としてある程度の財務会計の知識が必要となるからです。ここでは、財務報告の枠組み、財務諸表の構成、財務会計の限界の順で理解を進めていきましょう。

財務報告の枠組み

財務報告の本質

企業(=経営者)は「現金を増やす活動」をしていると捉えることができます。増やす前提となる「当初の現金=元手」は株主から拠出されたものです。したがって経営者は、株主から拠出された元手を増やす責任があると考えます。その責任は、定期的に株主に対して、企業活動の成果を報告することで果たされます。それ故に、報告される内容は「株主」の関心が中心になります。現在は、株主は「企業の収益力」に関心があると考えられていますので、損益計算書を中心とする(利益の算定を重視する)財務報告が体系化されています。

なお、株主の関心を「投資価値の測定」と捉える考え方(IFRS)が広まってきているため、今後は貸借対照表を中心とする(純資産の時価評価を重視する)財務報告に大きく変わる可能性があります。

制度としての財務報告

法規制の下で財務報告を要請しているのが「金融商品取引法」や「会社法」の枠組みです。

金融商品取引法は、いわゆる「上場企業」に対する規制です。上場企業に対し「有価証券報告書」という形で財務報告を要請しています。会社法はすべての「会社」に対する規制です。会社に対して「計算書類」という形で財務報告を要請しています。

これらは報告の体裁や期限、粒度に違いはありますが、報告される財務諸表の構成(貸借対照表・損益計算書等)や本質(収益力の算定を前提とする、売上や利益、資産・負債・純資産の数字等)が異なることはありません。

財務諸表の構成

現在の財務報告は、貸借対照表、損益計算書(包括利益計算書)、キャッシュ・フロー計算書、株主資本等変動計算書の4つの財務諸表によって構成されます。

主要な2つの財務諸表 ~損益計算書と貸借対照表

財務諸表で一番重要なのが「一定期間の企業活動の成果=売上高と、それに対応する費用から利益を算定する」損益計算書です。次に重要なのが貸借対照表です。貸借対照表は期末時点の「財政状態=資金の運用状況(資産)と調達源泉(負債・純資産)」を表示するもので、これにより各期の損益計算書を有機的に結合しています。この2つの財務諸表が財務報告の中心的役割を果たしています。

補足的な2つの財務諸表 ~キャッシュ・フロー計算書と株主資本等変動計算書

キャッシュ・フロー計算書は、貸借対照表に計上されている「現金や現金同等物」について、期首から期末への増減の内訳を表示しています。株主資本等変動計算書は、貸借対照表の「純資産の部」の期首から期末への増減の内訳を表示しています。いずれも、貸借対照表や損益計算書だけでは把握できない企業活動の側面・成果を表示し、株主の理解を助けることを目的としています。

財務会計の限界

このような財務報告・財務会計の枠組みは、経営者と株主間の関係性から重要なものですが、「経営に活用する」という観点からは使い勝手が悪いことがあります。経営の観点からは、資金の動きを把握したり、複数会計期間に渡る投資判断をしたりする必要があり、そのような情報は財務報告・制度会計の枠組みから自動的にもたらされるものではないからです。

そこで必要になるのが“マネジメント会計”の枠組みです。次回は「マネジメント会計の基礎編」を解説します。

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