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第3回:マーケティング戦略の精度を高める”消費者行動分析”

科目概要
経営を体系的に学ぶ際に、中心に位置づけられるものの一つが「マーケティング」です。

広告宣伝や販売などの狭義の枠組みにとどまらず、企業の社会的責任を実現することに始まり、商品企画、販売、その後のサービスに至るまで、意識せずに行っている企業活動の多くがマーケティングと言ってもいいかもしれません。

このように、多岐にわたるマーケティングの概念やフレームワーク、手法などを本連載で網羅することは至難の業ですが、身の回りで起きている事象を「マーケティング視点」で意識しなおすきっかけになるよう、MBAホルダーである、BBT大学院の修了生の方に分かりやすく解説していただきます。

科目名 マーケティング概論
執筆担当 居藤 誠さん 2013年MBA取得
第3回(全6回) マーケティング戦略の精度を高める”消費者行動分析”
作成 2014/11/5

消費者行動

今回は消費者行動についてご説明します。ターゲットとなる消費者の行動についてフレームワークを用いて分析することで、マーケティング戦略の精度が高まります。

人間の行動は予測できる!? あなたは何番を選びますか?

あるセミナーで参加者に次のような質問が投げかけられました。「1,2,3,4の数字を順番に言うので、好きな数字を1つ選んで手を挙げてください。」この場合、何番に多く手が挙がると思いますか?実はほとんどの場合、3に最も多く手が挙がり、次いで2に多く手が挙がります。これは、人間が「端」を好まない傾向にあることが影響していると考えられています。

この傾向を利用して企業は、例えばプライシング(価格設定)の際に、あえて複数のプライラインを設定し、そのプライスゾーンの中心に来る価格帯の商品を売ろうとすることがあります。

このように、消費者の行動パターンや購買前後の行動を分析することで、ターゲットがどんな行動を起こして、どのように意思決定するのかを予測し、それを逆手に取った効果的な戦略を立てられます。それでは、消費者行動の中でも基本となる「購買プロセス」について、フレームワークで考えてみましょう。

あなたの商品は、どのように購入されていますか?

購買プロセスとは、消費者がどのような順番で購買行動を起こすのかということです。フレームで分類すると以下のようになります。

1.ニーズを認識する

消費者はまずニーズを認識します。主な理由としては「在庫切れ」「新しいシチュエーション」「新しい製品」が挙げられます。「在庫切れ」とは、シャンプーを使いきったというような消費により生まれるニーズです。「新しいシチュエーション」とは、結婚して同居することで新しい家具が必要になるように環境変化によるニーズのことです。そして「新しい製品」とは、iPhone6が発売されれば、それまでiPhone5に満足していたユーザでもiPhone6が欲しくなる、ということです。自社の商品に対してどのようにニーズが生まれるのかを分析することは重要です。もし「在庫切れ」によるニーズが主なのであれば、そのタイミングを予測して、Eメールで次の商品を案内するなど手を打つことが出来ます。

2.情報を検索する

ニーズが生まれたら次は情報を検索します。iPhone6を例にすると、価格はいくらか、どこで購入できるのか、キャリアはどこがよいか、などを調べることが考えられます。
企業としては、ターゲットが購買にあたってどこでどんな情報を検索するのかを把握することが重要です。もし、ターゲットが特定の専門誌で情報を検索しているのであれば、その専門誌への広告出稿を検討する必要があるでしょう。

3.代替品を評価する

情報を検索した後に、代替品の評価、つまり類似商品との比較検討を行います。iPhone6の場合、他にも様々なAndroid端末がありますし、もしかするとタブレット端末も代替品として考えるかもしれません。企業にとっては代替品を広く意識し、機能やサービス、メッセージなどで差別化をすることが重要です。

4.購買を決定する

実際の購買に移ります。企業としては、ターゲットがいつ、どこで、いくらで、どのように購入したいのかといった購買に関わる要素を洗い出し、購買の簡便さを高め、直前での離脱を防ぐ必要があります。

5.消費活動を行う

購買したら実際に使用します。毎日使うのか、時々使うのか、家庭用か業務用か、使い終わったら廃棄するのか、リサイクルが必要なのか、など消費活動に関するあらゆる要素を企業は認識し、そこまでを考慮することで、満足度をより高め、差別化につなげることができます。

第一回でも触れましたが、日本など先進国では物が余っており、消費者は製品の機能よりも、製品が示唆する「イメージ、意味」を重視する傾向にあります。高価なブランド品を持つ企業が同じ機能を持った安価な製品を提供する企業よりも業績がよいことも珍しくありません。そのような企業ほど行動分析を入念に行い、差別化を図っていることが一般的です。

次回は、STPについてご説明します。

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