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第1回:なぜビジネス・エシックスは企業の重要な経営課題なのか?

科目概要
現在、企業が自己の利益の最大化を考えるのみでは許されず、法令順守を超えた、様々なステークホルダーとの信頼を築き上げることが求められています。
『ビジネス・エシックス』は、コンプライアンス経営の必要性や、内部統制システム、コーポレートガバナンスの果たすべき役割、企業の社会的責任を重視する経営、CSR経営などについて深く学ぶ科目です。

全てのビジネスパーソンが、どんなシーンでも倫理的に最良の判断・行動できるよう、この科目のエッセンスを修了生の方にわかりやすく解説していただきます。

科目名 ビジネス・エシックス
担当教授 関口 康 教授
執筆担当 岐部 健一さん 2014年MBA取得
第1回(全4回) なぜビジネス・エシックスは企業の重要な経営課題なのか?
作成 2014/8/21

不祥事が企業を破綻に追い込む

企業の不祥事と聞いて、どのような事件を思い出しますか。
直近でも、最大約2070万件に及ぶ顧客情報が漏えいしたベネッセが思い出されます。ちょっと前のニュースを見てみても、カネボウ化粧品の美白化粧品による白斑問題やJR北海道のレール異常放置による脱線事故、阪急阪神ホテルズに端を発した高級ホテル・レストランでの食材の虚偽表示など記憶に新しいところです。

絶えることなく起こっている企業の不祥事ですが、2000年前後から、これらの不祥事が企業の破綻につながる例が増えています。

BSE対策として疑いのある牛肉を国が買い上げる制度を悪用した牛肉偽装事件によって雪印の各グループ企業は2002年廃業や解散に追い込まれました。また、名門料亭であった船場吉兆は賞味期限切れの菓子・惣菜の販売や食材の産地偽装、さらには客の食べ残しの再提供が発覚し、廃業しました。

また、米国でも、売上高1,110億ドル(約11兆円)従業員数約22,000人の巨大エネルギー関連企業であったエンロンが巨額の不正経理、不正取引による粉飾決算が発覚して破綻し、当時の米国史上最大の企業破綻となりました。

このように企業の不祥事は企業の存続に大きな影響を及ぼすようになっており、不祥事の発生をいかに防ぎ、はたまた、発生してしまった不祥事にいかに対応するかが、企業にとって非常に重要な経営課題となっているのです。

不祥事による企業破綻リスクが高まった背景

しかしながら、かつては企業の不祥事といっても、公になることも少なく、必ずしも企業が破綻まで追い込まれるようなことはありませんでした。何が以前と変わってきたのでしょうか。

一つは経済のグローバリゼーションが挙げられます。かつての日本的経営は政府・官僚・民間一体で経済成長を支えてきた側面があり、これら三者で合意できればよかったものが、急速なグローバル化の中で通用しなくなったという面があります。

また、経済が低成長時代に入り、かつてのようにがまんして会社中心で生きればいい生活ができたという時代が終わったことで、人々の価値観が多様化し、これまでは自分の会社に”仕える”という会社主義の考え方が変わったことも挙げられます。

消費者も黙っていたことが多かったのですが、近年は声を出すようになってきました。さらにITの発展と浸透により、誰もが自分で見たこと、考えたことを世に発信できるようになり、消費者の声も広く届き、また、社内からも内部告発も増え、企業が問題を内部に留めておいたり、隠しておくということができない環境になったと言えます。

ビジネス・エシックス-いかに倫理的な価値観に基づく経営を実現するか

以上のとおり、企業にとっては、企業の存続を脅かすような不祥事が起きるリスクが高まってきています。そのような中、企業は法律を順守し、また、倫理的な価値観に基づく経営を実現することがますます求められるようになってきており、そのような経営を企業がいかに実現するかがビジネス・エシックスのテーマです。

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