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第2回:なぜエンゲージにはコーチングが有効なのか?

科目概要
「何のために働いているのか?」企業で働く人材の意識が大きく変化する一方、働き方改革による政治・社会からの変革の要請も強くなってきています。では何をどうすれば、従業員が能動的に働き、成果を上げるのか?

BBT大学院の修了生の方に、最新の研究に基づいた「エンゲージ」から本科目を紐解いて分かりやすく解説していただきます!

科目名 戦略的人材マネジメント
担当教授 川上 真史 教授
執筆担当 佐藤 祐樹さん 2015年MBA取得
第2回(全6回) なぜエンゲージにはコーチングが有効なのか?
作成 2018/03/21

成果を上げる組織に求められる状態を作るには?

組織の重要課題のひとつがストレスマネジメントです。しかし、そもそもストレスに悩まされる暇がないという状態だとどうでしょう?メンタルヘルスに対応するコストが必要なくなるばかりか、組織の業績が上がり、働く人々は幸せで、全員がハッピーになります。

興味関心で仕事にのめり込んでいるこの状態のことを、「エンゲージ」と言います。

あなた自身や、あなたの組織を構成する人々が、仕事に対してエンゲージを感じる状態にするためにはどうすればよいでしょうか。そのキーワードが、「Job Crafting」(ジョブ・クラフティング、仕事の再構築)です。

なぜ従来の人材マネジメントはストレスフルなのか?

難易度が高い仕事を命じ、「ああ面倒だ」と感じさせ、ストレス反応を引き出してしまう。そのストレスを軽減するために、親切に、業務に必要なスキルを「トレーニング」する。しかし、アサインされた人にとっては、最初から最後までストレスフルです。仕事そのものもそうだし、トレーニング自体もストレッサー、と感じてしまいます。

以上が、ジョブ・クラフティングされていない状態です。

「トレーニング」の語源は「トレイン」、つまり列車です。列車が線路をなぞって進むように、「この仕事はこうやってするんだよ」とアプローチするのがトレーニングです。

そもそも興味も関心もない面倒な仕事のためにトレーニングされるのは、苦痛です。あなたが管理者であれば、興味関心を演出する仕事の再構築を試みるべきでしょう。そのほうが、部下が幸せに仕事にのめり込めます。

エンゲージに必要なのはトレーニングではなくコーチング

エンゲージを高めるための手法は、トレーニングではなくコーチングです。
高級ファッションブランドの名前にも使われている「コーチ」という言葉の語源は、馬車です。

コーチングとは、主に質問による対話によって相手に気付かせ、行動を促す技術です。あなたは、馬車の御者(ぎょしゃ、馬車を操る人)のように、人材に仕事を再構築させ、興味関心を引き出す工夫をしましょう。

アサイン(振り分け)ではなく、クラフティング(再構築)。まずは、これらのふたつの言葉が対立していると覚えてください。

×:アサイン→ストレス反応→トレーニング
   →トレーニングそのものもストレッサー。

○:クラフティング→興味関心→コーチング
   →さらなる興味関心→エンゲージ。

あなたが管理者じゃなくても同じです。もし自分が難しい仕事に直面したとしたら、自分で自分をコーチングすることが効果的です。単にアサイン(振り分けされた)と思わずに、「なるほど、この仕事の意味を再構築して取り組もう」と考えることが重要です。

コーチングを学ぶ前におさえるべき知識

コーチングの具体的手法を紹介する前に、もう一度エンゲージという状態をおさらいします。

エンゲージとは、興味関心によって仕事にのめり込んでいる状態です。これと対立するものが、感情的なのめり込み、です。

「やれるかどうかじゃないんだ!やってみせるんだぁ!」という精神論。
「今我慢すれば、いずれ給料が上がるだろう」という忍耐論。
「終わったら打ち上げで楽しく飲もうね」というご褒美論。

勘違いしやすいのですが、これらの考えは感情的に仕事をさせようというものです。

あなたが目指すエンゲージ状態とは、感情的なのめり込みではありません。
これらは長く続かず、すぐにヤル気がなくなるか、バーンアウト(燃え尽き)で倒れてしまうかの未来しかありません。

コーチングを行うにあたり、これらの考えを使うことは意識的に避けてください。

次回はエンゲージを作り上げるコーチングの具体的手法を紹介します。

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