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第3回:企業再生はダイナミックな経済活動

科目概要
『企業再生論』は、元産業再生機構執行役員であり、カネボウ化粧品会長兼CEOを始めとして企業再生の第一線で結果を出してきた余語邦彦教授より、経営再建・企業再生の秘訣と経営手法を学びます。

あなたのキャリアに大きくプラスに働く本科目のエッセンスをBBT大学院の修了生の方にわかりやすく解説してもらいましょう!

科目名 企業再生論
担当教授 余語 邦彦 教授
執筆担当 村上 昌也さん 2015年MBA取得
第3回(全8回) 企業再生はダイナミックな経済活動
作成 2018/01/31

企業再生サイクル

第1回で、企業再生はダイナミックな経済活動である、ということをお伝えしました。今回は、このポイントを少し掘り下げてみましょう。企業は下記のような再生サイクルがあります。

1.創業
 ↓
2.成長
 ↓
3.競争
 ↓
4.優勝劣敗
 ↓
5.淘汰・再編
 ↓
6.整理
 ↓
7.再生

当然のことながら、企業は厳しい競争環境に置かれています。競争に敗れてしまった企業は、「5.淘汰・再編」に進みますが、そこで復活できずに、廃業してしまう企業もあります。

上記サイクルの中でも、「5.淘汰・再編」、「6.整理」、「7.再生」の部分が、企業再生です。過去に東芝の不正会計問題がありましたが、報道を見ていると、大きくて潰せない、上場維持をしないといけない、という本末転倒な議論がありました。

企業再生で重要なのは、優良事業をいかに維持するかであり、企業をいかに維持するかではありません。そうすることで、より強いリーディング企業や成長産業の育成などが可能になります。

企業のステークホルダーと破綻時の利害関係

企業再生では株主だけでなく、より広いステークホルダーの利益を念頭に入れておく必要があります。

お金を出している人(BSの貸方)と、企業で働いている人という2つの視点で、利害関係を理解しておきましょう。どちらも、責任の度合いによって、最初に責任をとる人、最優先で守られるべき人が決まっています。

まず、お金を出している人です。一番責任が重いのは株主です。企業が破綻すると株式として出資しているお金は戻ってきません。株主の次は、社債権者、銀行、調達先(買掛金)となっており、調達先が最優先でサポートされます。この順序でどういうルールでカット率を決めていくか等、色々な法律や再生の仕組みが構築されています。

次に、働く人です。一番責任が重いのは経営者です。基本は退場となり、新しい経営者が再生の指揮をとります。経営者の次は、従業員、顧客となっています。特に、顧客、従業員は再生に必要であり、最大限の配慮をします。顧客にできるだけ迷惑をかけずに信頼を維持し、従業員もできる限りの雇用を確保します。

企業再生のミッション「早期リバイバル」と「Good to Great」

企業再生には2つの種類があります。「良い再生」と「悪い再生」です。また、「良い再生」には明確なミッションがあります。

第一のミッションは、「早期リバイバル(再生)」です。健全な企業の場合、多少の問題があっても自己解決し、正常な状態に自己復元します。しかし、少しずつ企業がおかしくなってくると、自己復元できなくなり、地盤沈下が始まります。そうなる前に、兆候を見つけ、早く解決して行動することが大切です。早く行動しないと、リバイバルには「2乗の時間」でかかってきます。そうなると、失ってしまう物も少なくありません。いかに早く見極めてやるかが、「良い再生」第一のミッションです。

次のミッションは、「Good to Great」です。つまり、小刻みにやるのではなく、一気に企業の膿を出し、飛躍した売上を上げていくことです。小刻みにやっていくと、社員の士気や顧客の評判も上がりません。また、いつまでたっても企業が成長しません。
企業再生は、「飛べないアヒル」や「普通のハト」を目指すのではありません。
「高く舞い上がったイーグル」を目指し、コスト・リストラと成長戦略を実行することが、「良い再生」第二のミッションです。

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