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第1回:技術だけでは価値はない!? 技術戦略論とは?

科目概要
『技術戦略論』は、技術を企業価値へ変換するテクノロジーマネジメントプロセスに焦点を当て、 企業における技術マネジメントや経営資源配分、組織のあり方など包括的に考えていきます。

技術畑、経営層ではない方にも重要な示唆を与えてくれる本科目。BBT大学院の修了生の方にわかりやすく解説してもらいましょう!

科目名 技術戦略論
担当教授 古田 健二 教授
執筆担当 村西 重厚さん 2015年MBA取得
第1回(全6回) 技術だけでは価値はない!? 技術戦略論とは?
作成 2017/11/29

なぜ「技術戦略論」か?

今回から全6回にわたってBBT大学院の選択科目である、「技術戦略論」について、ご紹介をします。

ここ最近、日本メーカーの不祥事のニュースが後を立ちません。
しかも、鉄鋼メーカーや自動車メーカー、電機メーカーといった日本を支える製造業に関する残念なニュースが散見されます。

また家電やデジタルガジェットなどには、海外ブランドの製品が増えてきました。
家電量販店では、欧州メーカーのみならず、アジアからも多くの良質な製品を見る機会が増えてきました。レノボのPC、アイロボット社、ルンバやダイソンの掃除機など、皆さんご存知のとおりだと思います。

かつては技術立国と言われた日本は、現在はどのような状況なのでしょうか?
これから日本が技術で復権するには、どのようなことをすべきなのでしょうか?

経営における「技術」の活用について、この機会にじっくりと考えてみましょう。

技術とはクリエイティブなもの

「技術戦略論」とは、従来は感覚的や要素を元に行われてきた「技術」に関する経営判断を、より論理的に推進しようとする考えを養う科目です。

「技術戦略論」という言葉には、これまであまり馴染みがなかったかもしれません。

「技術戦略」は、英語では「テクノロジーマネジメント」と言います。
また、MOT(Management Of Technology)と表現することもあります。
これらのキーワードであれば、耳にされた方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。

さて、企業にとっての「技術」に関する活動とは、「価値創造活動」の一部であると考えることができます。すなわちデザインなどと同様に、クリエイティブな活動の一貫ですね。

経営における「技術」の位置付け

技術に関する活動とは、技術者や研究者だけのものではありません。

経営者はもとより、顧客、従業員、社会、株主など、企業経営にかかわる全てのステークホルダーが理解・納得できるものでなければなりません。

研究開発に関する活動結果が各ステークホルダーにどのような影響をもたらすか、それぞれに見てみましょう。

◎ 顧客: 技術を元にしたソリューション、新製品、新サービスとしてもたらされるものです。

◎ 従業員:技術開発に携わり販売に関わる社員にとっては、働き甲斐や報酬ともつながっています。

◎ 社会: 技術が作り出す豊かな社会の構築はもちろん、雇用や税金などの社会貢献につながります。

◎ 株主: 企業価値の向上、上場会社で言えば株価につながる要素です。

こうやって見ると技術のマネジメントとは、業種によっては企業経営そのものとも言えますね。

技術はそれ自体に価値はない

さて、企業にとって「技術」とは企業価値を増大させる非常に強力な武器となります。
しかし「技術」そのものがすぐに「価値」になるわけではありません。
その技術を用いて、何が解決できるか?が価値になるというわけです。

技術先行で製品化したものの、価値を生むことが出来ずに消えた製品も多くあります。
例えば、少し前に、「3Dテレビ」があちこちで紹介されていた事を覚えている方も多いと思います。
巨額のマーケティング費用をかけてプロモーションされていたのではないでしょうか。

しかし、現在は3Dテレビを見かけることはほとんど無くなりました。テレビを立体的に見ることで、何が解決できたのでしょうか?残念ながらその解が見えず、現在のような状況になったと考えることが出来ます。

「技術」はユーザーに提供できる「価値」に転換できて、はじめて意味を持つものです。

そして、技術を価値に転換するプロセスを適切に行うことが、「テクノロジーマネジメント」なのです。
まず冒頭に「技術」≠「価値」であることを認識しておいて下さい。

従って、テクノロジーマネジメントとは、いわゆる研究開発マネジメントとは概念が異なります。
技術系の人間だけでなく、非技術系の人間にもできるものなのです。

講座を担当される古田先生も「むしろ、いわゆる文系と呼ばれる方々にこそ、この講座を受講して欲しい」とおっしゃっています。

初回は技術戦略論の必要性についてご説明しました。
次回は日本の現状について、考察します。

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