HOME > 教授陣のスペシャル・レクチャー > 第2話 練習するほど腕立て伏せの回数は増えるといえるかを教えて 前編

第2話 練習するほど腕立て伏せの回数は増えるといえるかを教えて 前編

第2話は雪乃が入社してから半年、だいぶいろいろなことがわかってきて、所長のアシスタントとしてやっていけそうと思い始めたころのお話しである。

雪乃の学生時代の友人美咲さんは小学校の先生をしている。久しぶりに会って食事をしたときに頼まれた相談ごとである。

美咲:「私は6年生を受け持っているのだけど、最近の男の子は非力だと思う。懸垂や腕立て伏せでほとんどできない子がいるの。練習すれば鍛えられることを教えてあげたいと思って、ご両親の了解を得て、実験したの。」

雪乃:「美咲はすごくいい先生だね。生徒に人気あるでしょう。」

美咲:「それほどでもないけど。とても毎日が楽しいよ。」

雪乃:(私は毎日厳しい所長に見張られているのよ うらやましいわ)

美咲:「現在腕立て伏せが10回ほどできる子を選んで、家で毎日腕立て伏せ10回を、朝でも夜でも時間を空けてよいから5回合計で50回するようにお願いしたの。」

雪乃:「いまどき、ちゃんと、毎日練習する子いるの。」

美咲:「10日の間で、毎日した子はいなかったけれど、多い子で9日、少ない子で4日練習してくれたわ。」

雪乃:「私たちの子供の時と比べるとえらいわね。」

美咲:「そうかも。この表は、10日間の練習が終わった時点で、腕立て伏せの回数を測定した結果よ。この測定結果から練習すれ日数が多い子ほど、腕立て伏せの回数は増えるということを言ってもいいかを教えて。」

lec_4_g01

雪乃は美咲からお金をもらえないので、自宅で所長に相談せず分析をした。一週間後、所長の了解を得て事務所で、雪乃は美咲に分析結果を説明した。

雪乃:「これは私がExcelで作成した散布図よ。」

lec_4_g02

美咲:「これ、なーに。どう見るの。」

雪乃:「図の中のA~Jは生徒の名前。図の縦軸は腕立て伏せ回数の目盛り、横軸は練習日数の目盛だよ。」

美咲:「図から、例えばEの生徒は練習日数が4日、腕立て伏せ回数が9回ということがわかるわね。」

雪乃:「そう、図を見ると、Eは練習日数が少なく腕立て伏せ回数が少ない子、Dは練習日数が多く腕立て伏せ回数が多い子であることがわかるでしょ。」

美咲:「あら、Bは練習日数が8日と多いのに腕立て伏せ回数は9回と少ないわ。可哀そう。原因を調べないと。」

雪乃:「まー、とても大事なことだと思うけど、美咲が知りたいのは、練習すれば腕立て伏せ回数が増えるかどうかでしょう。」

美咲:「そうそう」

雪乃:「Bのような生徒もいるけど、ざっくりみると、練習日数が多い生徒ほど腕立て伏せの回数が多くなる傾向がみられるでしょ。図表2.3をみて。傾向が分かるでしょう。」

美咲:「わかるわ」

lec_4_g03

雪乃:「2つの事柄の関係を調べるのに、単相関係数があるの。」

美咲:「えっ、なに、それ?」

雪乃:「単相関係数は0から1の間にあって、相関係数が1の時に相関が最も強いことを、0の時に最も相関が弱い(ない)ことを示すの。練習日数と腕立て伏せの相関係数を求めると0.55だったわ。この値は目安の0.5を上回っているので相関関係があると考え、練習日数が多いほど腕立て伏せ回数が増加すると言えるのよ。」

美咲:「ありがとう。自信を持って生徒に練習を薦めるわ。雪乃って、すごい。

相関係数の出し方、私でもわかるかしら。簡単なら教えてくれる?」

雪乃:「実は、Excelで計算したので、どのように計算するのか、上手く説明する自信がないわ。所長がいるから、説明してもらおう。」

美咲:「所長に説明してもらうなんて、緊張するし、謝礼費なんて払えないよ。」

雪乃:「大丈夫、所長って美人に弱いから。」

そして、雪乃は美咲を所長に紹介した。

雪乃:「私の友人、美咲を紹介します。単相関係数の求め方を、肩たたき5分のサービスでお願いします。」

所長:(しぶい声で)

「予力測太郎です。よろしく。君は雪乃と違ってずいぶんおしとやかなお嬢さんだね。」

雪乃:{ふん、どうせわたしはガキンチョですよ}

所長:「雪乃が説明できないんじゃしょうがないな。それでは不肖の弟子に替わって説明しよう。」

雪乃/美咲:(声をそろえて)「お願いしまーす。」

所長:「雪乃の描いた散布図の中に、腕立て伏せ回数の平均値を横線で、練習日数の平均値を縦線で描き加えてみなさい。」

雪乃:「腕立て伏せ回数の平均は13回、練習日数の平均は7日です。線を描きました。これでよいですか?」

lec_4_g04

所長:「OK。平均線で分けられた4つの領域を、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳとしよう。

練習日数と腕立て伏せ回数が無関係であるならば、点は4つの領域のⅠからⅣに均等にばらついて存在するはずだよね。」

雪乃:「いわれれば、そうですね。」

所長:「練習日数と腕立て伏せ回数の間に関係がある、すなわち練習日数が増加すると腕立て伏せ回数も増加する傾向がある場合は、点はどのように散らばるかな。」

雪乃:「点はⅠとⅢに多く、ⅡとⅣに少なくなります。」

続きはダウンロードしてご覧になれます。

本サイト「MBA-HOLDERS'INFO」で紹介しているレポートの完全版やWEBレッスン資料は、
無料で提供しています。ご希望の方は、以下よりご登録後、ダウンロードできます。