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第4回:どんぶりとセグメンテーション ~今、どの戦略を取るべきか?

科目概要
『イノベーション』は、収益減やマーケットシェア低下をはじめ、事業計画のマンネリ化、業界全体の縮小といった難問に遭遇したとき、どのようなメソッドを武器に限界を突破していったらいいのかという思考方法を「11の発想法」に整理し、教授する講座です。

『イノベーション <基礎編> 』に続き、それをどう日々の実務で活用していくかという実践方法を、BBT大学院の修了生の方にわかりやすく解説していただきます!

科目名 イノベーション<実践編>
担当教授 大前 研一 教授
執筆担当 丸山昌宏さん 2015年MBA取得
第4回(全8回) どんぶりとセグメンテーション ~今、どの戦略を取るべきか?
作成 2016/1/27

「セグメンテーション」は、不特定多数の顧客を同じニーズや性質の固まりに分けることを指しますが、そのセグメントが小さすぎると、ターゲットとなる市場が小さくなります。

そこで、「どんぶり (=ALL IN ONE)」へふってみることでより多くの顧客ニーズに応えることができ、大きな市場を獲得できます。

現在、あなたの業界がセグメンテーションもしくはどんぶりのどちらなのかを見極めた上で逆張りをする、つまり、振り子の原理と同じで業界全体がどんぶりなら、セグメンテーションへ、その逆も同様にふるわけです。

セグメンテーションとどんぶりの特徴とは?

マーケティングにおいては、一般的にはセグメンテーションしてターゲットを絞ることを推奨していますが、同業界の企業がみな同じことを行ったらどうでしょうか。それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。

セグメンテーションのメリットは、顧客の固まりを細分化することで、ターゲットが明確になり、そのニーズにあった商品・サービスを訴求すれば一定の支持を得られやすい。一方で、ターゲットが小規模になり過ぎると市場の伸びに限界があり、コストも高くつきがちです。

どんぶりは、細分化した市場に対して、すべての機能(ALL IN ONE)を提供することで、さまざまな顧客ニーズを満たせます。また、大量生産すれば低コストで顧客に提供できます。

一方、すべての機能を網羅するため、特化したニーズに合致した商品は提供できません。

多目的カメラを考えたGo Proはセグメンテーション戦略からどんぶり戦略へ!?

スマホの普及により従来のデジカメを提供してきたキヤノンやニコンがシェアを落とし続けている中、多目的カメラを提供しているGo Proは売上を順調に伸ばしています。

Go Proは、当初サーファー、ダイバー、スキーヤーなどのプロやスポーツ愛好家をセグメント化し、それに特化したアクションカメラを開発。その後、自分自身がプレーしている姿を撮影したいというニーズがあることに気づき、自転車、サーフボード、ヘルメットなどウェアラブルカメラとして発売するようになりました。さらに、ユーザが撮影した動画を投稿し、アワードを用意することで多くのユーザを取り込み、メディア企業へと変身しようとしています。

つまり、セグメンテーションからどんぶり戦略へ変化を遂げようとしています。

今後、注目すべき業界は?

2015年は、定額配信サービス元年といわれるほど国内ではLINE MUSICやApple Music、Google Play Musicなど定額音楽配信サービス、HuluやNetFlixのような定額映画配信サービスが立て続けにサービスインしました。定額配信サービスは、今まで1曲1,000円で売っていたものを月々1,000円で聞き・見放題のサービスです。

つまり、切り売り (セグメンテーション)からどんぶりへ変化したわけです。こういった定額サービスは、出版業界、レンタカー、宅配サービスなど他の業界への適用も考えられます。

一方、セグメンテーション化の可能性として、現在、自動車はメーカーが用意した車種しか購入できませんが、3Dプリンタの普及により、個別オーダーによってセグメンテーションの最小単位である「あなただけの自動車」といったものが近い将来実現できるようになるかもしれません。

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