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第4回:Contribution to The Fixed Costの発想

科目概要
「イノベーション」は、収益減やマーケットシェア低下をはじめ、事業計画のマンネリ化、商品の陳腐化、あるいは業界全体の縮小といった難問に遭遇したとき、どのようなメソッドを武器に限界を突破していったらいいのかという思考方法を11の発想法に整理し、教授する講座です。

BBT大学院の修了生が分かりやすく解説します。

科目名 イノベーション
担当教授 大前 研一 教授
執筆担当 Aさん 2007年MBA取得
第4回(全11回) Contribution to The Fixed Costの発想
作成 2014/6/11

「Contribution to The Fixed Cost」とは?

これは、固定費(Fixed Cost)に対する貢献(Contribution)を最大化するという発想法です。固定費が非常に大きな事業の場合、固定費の貢献を最大化するには、時間帯で稼働率が異なる点に着目すると発想が膨らみます。

なぜ、固定費(Fixed Cost)に着目するのか?

まずは、固定費について、おさらいしてみましょう。利益は、売上高から変動費と固定費を引くという簡単な収益方程式で表せます。売上高に対し発生する費用が変動費なので、この差額で固定費をカバーできれば利益になり、カバーできなければ赤字になります。

・利益=売上高-変動費-固定費

変動費は商品が売れなければ発生しませんが、固定費はすでに投資されている費用なので、固定費の効果を最大化する事が求められるのです。

固定費の効果を最大化する考え方

固定費の効果を最大化するには、時間帯で稼働率が異なるものに着目し、その差を埋めるアイデアに結びつけます。例えば、以下の様なイメージです。

・ホテル :時間帯や曜日によって宿泊料を格安にして、空室率を埋める。
・スーパー :生鮮食品の値段を時間と共に格安にして、廃棄を減らす。
・レストラン :客足が止まる時間帯を格安プランにして、客を増やす。
・シネコン :座席が空いていたら残り分を格安にして、席を埋める。
・クリーニング:他社と設備機械の稼働曜日を調整して融通し合う。

また、外食チェーン店のセントラルキッチン方式で、調理や下準備をエリア毎に集中調理施設で行うものや、複数の航空会社が1つの機材を共同で運行するコードシェア便、多くのメーカーから生産受託を一手に請け負う EMS(Electronics Manufacturing Service)のファブレスなど、規模の拡大と企業間を超えたものも増えています。

いかにしてセールスを告知するか?

上記のように固定費に対する貢献度を上げることができたなら、次はもっと利益を出すために、セールスの方法、特に告知方法を工夫する必要があります。

「ブロードキャスティング」は、例えば新聞などに全面広告を打つといったものですが、多くの人は広告をスキップするので、費用の割に広告効果はかなり悪くなっています。

「ナローキャスティング」は、その場所の付近に居る人の携帯電話やスマートフォンに対し、特定の曜日や時間帯、特定のグループに向けて格安情報を発信するものです。広告効果は、ブロードキャスティングに比べると高いです。

「ポイントキャスティング」は、アマゾンのデータマイニングが有名ですが、購入履歴から、「この本を買った人は、これも買っています」と伝えて、購買を誘導するものです。広告効果は、ブロード/ナローキャスティングに比べると、「あなただけに」という特別感・限定感が、大きな効果を生み出します。

皆さんもご存じのテレビショッピングチャンネルなどは、ブロードキャスティングでありながら、放送内容を特化する事で、確度の高いユーザーを囲い込んでいます。更には、専用の放送スタジオをフル稼働する事で、固定費の効果を最大化しているとも言えます。

このように「Contribution to The Fixed Cost」は、固定費の貢献度を高める発想法であるものの、その貢献度をさらに最大化するために、発想した商品・サービスのアイデアをセールスにまで活かすことが重要だと言えます。

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